文字サイズ:

鶴見区の基本情報

横浜市鶴見区は、横浜市の最東端に位置し、川崎市と東京湾に面する行政区です。1927年(昭和2年)10月1日に横浜市の区制施行とともに誕生した、横浜市で最初にできた区のひとつです。令和5年12月1日現在の人口は295,724人(世帯数148,482)で横浜市18区中第3位、将来推計では2057年に約32万5,000人のピークを迎えるまで増加が続くと見込まれる、横浜市内でも特に活力のある区です。

このページでは、鶴見区における介護タクシーの料金相場、区内に立地する済生会横浜市東部病院・汐田総合病院へのアクセス方法、丘陵地の急坂や工業地帯・外国人コミュニティが多い地域での利用時の注意点などを詳しくご案内します。

295,724人
人口(令和5年12月現在・市内3位)
約33km²
面積
約21.3%
高齢化率(市内4番目に低い)
15,613人
外国人住民数(市内2位)

鶴見区は地形的に3つのエリアで構成されています。西部の「丘のまち」は下末吉台地の東端に続く丘陵地で、県立三ツ池公園・獅子ケ谷市民の森など豊かな自然が残り、急坂の多い住宅地が広がります。中央部の「川のまち」は鶴見川に沿った低地で、鶴見駅を中心とした商業・住宅・工業が混在するエリアです。東部の「海のまち」は埋立臨海部で、大規模工場・物流施設・理化学研究所横浜キャンパスなどの研究拠点が立地しています。

外国人住民は15,613人(令和6年3月末)で横浜市内第2位の多さです。国籍別では中国・ベトナム・フィリピン・韓国・朝鮮・ブラジルの順に多く、特にブラジル国籍の住民比率が際立っており、横浜市全体のブラジル国籍住民の約44.2%が鶴見区に在住しています。鶴見川左岸の潮田・仲通エリアはブラジル系住民が多い多文化共生エリアとして知られ、仲通周辺は「沖縄タウン(リトル沖縄)」とも呼ばれる沖縄出身者コミュニティも存在します。こうした多文化的特性が、介護タクシーの多言語対応ニーズに影響を与えています。

区内の主な鉄道路線として、JR京浜東北線(鶴見駅・新子安駅)、JR鶴見線(鶴見駅・国道駅・鶴見小野駅・弁天橋駅・浅野駅・安善駅・大川駅・武蔵白石駅・海芝浦駅・扇町駅・新芝浦駅)、京急本線(花月総持寺駅・京急鶴見駅・鶴見市場駅・生麦駅)が利用可能です。ただし「丘のまち」の丘陵地や鶴見川左岸の一部エリアでは駅から距離があったり急坂を伴うため、高齢者・障害者の通院には介護タクシーが重要な役割を担います。

鶴見区の介護タクシー料金相場

基本的な料金体系

項目 料金目安 備考
初乗り運賃(距離制) 500円(1.091kmまで) 以降249mごとに100円加算
迎車料金 500〜780円(一律) 事業者により異なる
乗降介助 1,000円〜2,000円 車椅子・ストレッチャー対応含む
院内介助 2,000円〜3,000円/時間 待機時間・診察同行含む
階段・坂道介助 500円〜1,000円/1階分相当 丘陵エリアの急坂対応で発生しやすい
深夜早朝割増 2割増 22時〜翌5時
障害者手帳割引 運賃10%割引 迎車料・予約料は対象外

鶴見区特有の料金ポイント

料金例①:自宅(鶴見区鶴見中央)→ 済生会横浜市東部病院(鶴見区下末吉)

距離:約3km

所要時間:約15〜20分

料金内訳:

  • 基本運賃(距離制):約1,100円
  • 迎車料金:約500〜780円
  • 乗降介助(車椅子):1,500円
  • 合計:約3,100〜3,400円

利用のポイント:鶴見駅周辺から済生会横浜市東部病院へは、バスでもアクセスできますが、車椅子や身体の不自由な方には介護タクシーが圧倒的に便利です。鶴見駅東口から病院専用バスも運行されています。外来受付は平日8時30分から。混雑を避けるために開院早めの到着がおすすめです。

料金例②:自宅(鶴見区北寺尾・丘陵エリア)→ 汐田総合病院(鶴見区矢向)

距離:約5km

所要時間:約20〜30分(坂道経由)

料金内訳:

  • 基本運賃(距離制):約1,600円
  • 迎車料金:約500〜780円
  • 乗降介助(車椅子):1,500円
  • 坂道介助:500〜1,000円
  • 合計:約4,100〜4,900円

利用のポイント:北寺尾・上末吉などの丘陵エリアは急坂が多く、車椅子での外出には介護タクシーが不可欠です。坂の途中で車両が停まれない場合に備えて、最寄りの平坦な乗降スポットを事前に事業者と確認しておきましょう。汐田総合病院は無料低額診療施設でもあり、経済的な事情がある方も安心して利用できます。

料金例③:自宅(鶴見区潮田)→ 済生会横浜市東部病院(院内介助込み・往復)

距離:往復約10km

往復所要時間(院内介助1時間含む):約2.5〜3時間

料金内訳:

  • 基本運賃(往復):約2,800円
  • 迎車料金(往復):約1,000〜1,560円
  • 乗降介助(往復):3,000円
  • 院内介助・待機(1時間):2,500円
  • 合計:約9,300〜9,900円

利用のポイント:潮田エリアはブラジル系・沖縄系住民が多く、日本語でのコミュニケーションに不安がある方には、多言語対応の介護タクシー事業者を探すことをお勧めします。済生会横浜市東部病院は院内で多言語対応スタッフが在籍しています。往復利用の場合は、帰りの時間を事前に事業者と相談しておくと待機料金の無駄がありません。

鶴見区から主要病院へのアクセス

鶴見区内のエリア別特徴

鶴見駅周辺・鶴見中央エリア(川のまち)

特徴:JR京浜東北線・JR鶴見線・京急本線「鶴見駅」「京急鶴見駅」が集まる鶴見区の中心商業地。鶴見区役所・鶴見図書館・鶴見公会堂などの公共施設が集積し、横浜市の「主要な生活拠点(旧副都心)」に指定されています。複数の商業施設と医療機関が揃い、生活利便性は高い水準です。駅周辺はマンション・商業ビルが集積し、比較的平坦な地形で介護タクシーの乗降場所は確保しやすいエリアです。

介護タクシー利用時の注意点:鶴見駅周辺は朝夕の通勤時間帯に交通が混雑します。特に産業道路・国道15号(第一京浜)沿いは渋滞が発生しやすいため、通院時刻はピーク時間帯(7〜9時・17〜20時)を避けた設定が理想です。鶴見駅近くの乗降は、タクシー乗降場または障害者用乗降スペースを事前に確認してください。

医療機関へのアクセス:済生会横浜市東部病院まで介護タクシーで約15〜20分(下末吉方面へ)。区内クリニックへは5〜15分圏内で多数立地。

潮田・市場・仲通エリア(川のまち)

特徴:鶴見川左岸に広がる下町・多文化共生エリア。ブラジル系住民が多く集住し、ポルトガル語の看板が並ぶ商店やブラジル料理店が点在するエリアです。仲通周辺は沖縄出身者コミュニティ「沖縄タウン(リトル沖縄)」として知られ、沖縄料理店・三線の音色が聞こえる独特の文化的雰囲気が残っています。川崎市との区境に近く、川崎市の医療機関も利用圏内にあります。比較的平坦な地形です。

介護タクシー利用時の注意点:外国人住民が多いエリアのため、日本語でのコミュニケーションに不安がある方には、ポルトガル語・スペイン語・英語等に対応できる介護タクシー事業者の確保が重要です。予約時に多言語対応の可否を確認してください。川崎市の医療機関(川崎市立川崎病院等)を利用する場合は、横浜市の福祉タクシー利用券が適用されるか事前確認が必要です。

医療機関へのアクセス:汐田総合病院(矢向)まで介護タクシーで約10〜20分。済生会横浜市東部病院(下末吉)まで約20〜30分。川崎市立川崎病院まで約15〜25分。

上末吉・北寺尾・馬場・東寺尾エリア(丘のまち)

特徴:鶴見区西部の下末吉台地に広がる丘陵住宅地。県立三ツ池公園(横浜市の名所・桜の名所)が位置し、緑豊かな環境が魅力です。急坂が多く、鉄道駅(鶴見駅・新子安駅)から坂を上る必要があるエリアも少なくありません。古くからの長期居住者が多く、高齢者層が厚い地域です。京急本線「花月総持寺駅」「生麦駅」も利用可能ですが、台地上の住宅からは距離と坂があります。

介護タクシー利用時の注意点:急坂が多いこのエリアでは、大型の福祉車両が坂の途中に停車できない箇所があります。自宅から最も近い平坦な乗降場所(最寄りの交差点・公共施設駐車場等)を事前に把握し、事業者と共有することが不可欠です。初回利用時は事業者に自宅周辺の事前確認を依頼することをお勧めします。県立三ツ池公園へのアクセス道路は観光シーズン(桜の季節)に混雑します。

医療機関へのアクセス:済生会横浜市東部病院(下末吉)まで介護タクシーで約10〜20分。横浜労災病院(港北区新横浜)まで約25〜35分。

生麦・大黒・末広エリア(海のまち)

特徴:京急本線「生麦駅」周辺の住宅エリアと、東部の大黒埠頭・末広地区の埋立臨海部で構成されます。生麦は1862年(文久2年)の「生麦事件」が起きた歴史的な場所として知られています。大黒埠頭は横浜港の国際物流拠点で、大黒海づり公園(横浜市初の高齢者保養研修施設「ふれーゆ」が隣接)もあります。末広地区には理化学研究所横浜キャンパス(生命科学の世界的研究施設)が立地し、横浜サイエンスフロンティアとしての整備が進んでいます。大黒・末広は埋立地で工場・物流施設が多く居住者は少ない地域です。

介護タクシー利用時の注意点:生麦エリアは地形が比較的平坦で介護タクシーの乗降は容易です。大黒ふ頭・末広の埋立地区はバス路線が限られるため、高齢者の外出には介護タクシーの利用が主体となります。「ふれーゆ」(温水プール・大浴場等の高齢者保養施設)への送迎に介護タクシーを利用する方もいます。生麦・鶴見線沿いの工場地帯は大型車の往来があるため、乗降場所は安全な場所を事前に確認してください。

医療機関へのアクセス:済生会横浜市東部病院(下末吉)まで介護タクシーで約15〜25分。横浜市立みなと赤十字病院(中区)まで横浜ベイブリッジ経由で約30〜50分。

鶴見区で介護タクシーを利用する際の注意点

⚠️ 鶴見区特有の重要な注意点

  • 丘陵エリア(北寺尾・上末吉・馬場・東寺尾)の急坂問題:下末吉台地の丘陵住宅地は急坂が多く、大型の福祉車両が坂の途中に停車できない箇所があります。自宅近くの平坦な乗降スポットを事前に把握し、初回利用前に事業者と自宅周辺の確認を行うことを強く推奨します
  • 多文化共生エリア(潮田・仲通)の言語対応:ブラジル系・沖縄系住民が多い潮田・仲通エリアでは、日本語でのコミュニケーションに不安がある方が一定数います。ポルトガル語・英語等の多言語対応が可能な介護タクシー事業者を事前に探しておくと安心です
  • 川崎市の医療機関利用時の福祉タクシー利用券の適用確認:鶴見区南部から川崎市の医療機関(川崎市立川崎病院等)を利用する場合、横浜市福祉タクシー利用券が使用できるか事前に確認が必要です。区域をまたぐ場合の制度の適用可否を乗車前に事業者に相談してください
  • 臨海部(大黒・末広)のバス路線の制限:大黒ふ頭・末広の埋立地区はバス路線が限られており、高齢者・障害者の外出手段は介護タクシーが主体となります。遠方(鶴見駅周辺・区外病院等)への移動は距離があるため、事前見積もりを必ず依頼してください
  • 鶴見駅・産業道路・第一京浜の朝夕渋滞:鶴見駅周辺・産業道路(国道132号)・第一京浜(国道15号)は平日朝夕に渋滞が発生します。通院予約時刻の30〜40分前に出発するような余裕ある時刻設定が推奨されます

1. 予約時に必ず伝えるべき情報

2. スムーズな利用のコツ

介護タクシー利用の流れ

  1. 予約(前日〜2日前の予約がおすすめ)
    電話またはウェブで事業者に連絡。利用日時、乗車場所の詳細(住居の階数・エレベーターの有無・自宅前の道路状況・坂道の有無・目印となる建物・代替乗降スポット)、目的地(病院名・科名・受付時刻)、必要な介助内容(車椅子の種類・坂道介助・院内介助等)、多言語対応の要否を具体的に伝えます。丘陵エリア(北寺尾・上末吉・馬場)では特に乗降場所の確認が重要です。
  2. 事前確認・見積もり
    予約確認の際に料金の概算見積もりを受け取ります。坂道介助・院内介助が必要な場合は追加料金が発生するため、総額を確認しましょう。川崎市の病院を利用する場合は、横浜市福祉タクシー利用券の適用可否も確認します。初回利用の丘陵エリアでは事業者に自宅周辺の現地確認が可能か相談してみましょう。
  3. 当日の準備
    予約時刻の5〜10分前には準備を完了。保険証、お薬手帳、診察券、横浜市福祉タクシー利用券(お持ちの方)、障害者手帳(割引適用に必要)を確認。丘陵エリアの方は玄関前をドライバーが作業しやすいよう整理し、車椅子等の搬出経路を確認しておきましょう。多言語対応を依頼している場合は、乗車時に改めて確認します。
  4. 乗車・移動
    ドライバーが到着したら、坂道介助・車椅子の固定・乗車介助を受けます。坂の途中に車両が停車できない場合は事前合意した平坦な乗降スポットへ移動します。鶴見駅周辺・産業道路の渋滞状況に応じてルートを調整してもらい、出発します。
  5. 目的地到着・介助
    病院・施設に到着後、降車介助を受けます。済生会横浜市東部病院など規模の大きな病院では院内が広く、受付から診察科まで院内介助を利用するとスムーズです。外来終了後の帰宅時は、迎えの時刻を事前に事業者に伝えておきましょう。
  6. 支払い
    現金、クレジットカード(事業者による)、横浜市福祉タクシー利用券などで支払います。領収書を必ず受け取りましょう。確定申告(医療費控除)の際に通院交通費として申告できる場合があります。障害者手帳による10%割引と福祉タクシー利用券の併用も可能ですので、乗車前に確認しておきましょう。

鶴見区の医療・福祉環境

医療機関の充実度

鶴見区内には、鶴見区唯一の救命救急センターを有する済生会横浜市東部病院(高度急性期・562床)と、地域包括ケアの拠点である汐田総合病院の2つの主要病院が立地しています。さらに区内には生麦病院・平和病院・徳田病院・ふれあい鶴見ホスピタル・佐々木病院など複数の中小病院が存在し、「鶴見区ルール」による6病院の救急連携体制が整備されています。クリニックも鶴見駅周辺・京急鶴見駅周辺・生麦・矢向・北寺尾の各エリアに内科・整形外科・眼科・耳鼻科・歯科が充実しており、日常的な医療アクセスは良好です。

人口動態と高齢化の特性

鶴見区の高齢化率は約21.3%(2020年時点)と横浜市内で4番目に低く、横浜市18区の中では比較的若い区に位置します。2070年まで人口増加が続くと推計される横浜市内5区のひとつで、将来推計では2057年に約32万5,000人のピークを迎えます。しかし、丘陵エリアや長期居住世帯が多い一部エリアでは高齢者も多く、介護タクシーの需要は安定的に存在しています。外国人住民が多い多文化エリアでは、高齢の外国人住民への移動支援も今後の課題となっています。

多文化共生と言語対応

鶴見区の外国人住民は15,613人(令和6年3月末)で中区に次いで市内2位の多さです。ブラジル国籍住民が際立って多く(横浜市全体のブラジル国籍住民の約44.2%)、ポルトガル語での医療対応ニーズが存在します。済生会横浜市東部病院では多言語対応スタッフが在籍しており、外国人患者の受け入れ体制が整っています。介護タクシー事業者においても、多言語対応が可能な事業者の存在が利用者の安心につながります。鶴見区役所の「地域ケアプラザ」や「鶴見区地域包括支援センター」でも多言語での相談に対応しています。

福祉・介護サービスの状況

鶴見区では地域包括支援センターを中心に高齢者相談・介護保険申請支援・認知症初期集中支援が提供されています。区内には特別養護老人ホーム・デイサービス・グループホーム・居宅介護支援事業所が複数整備されており、多様な在宅介護サービスが利用可能です。汐田総合病院が運営する「うしおだ老健やすらぎ」(介護老人保健施設)・「うしおだ在宅クリニック」(2025年1月リニューアル)など、急性期医療から在宅ケアまでをシームレスにつなぐ地域包括ケアの体制も整備されています。横浜市の福祉タクシー利用券制度(年間84枚・1枚500円)は鶴見区福祉保健センターで申請・交付できます。

将来展望

鶴見区は2057年まで人口増加が続く横浜市でも特異な区です。若い世代の転入が続く一方で、高齢者も着実に増加しており、2020年時点で約21.3%の高齢化率は2070年には30.3%を超えると予測されています。外国人住民を含む多文化共生の実践、丘陵エリアの移動バリアフリー化、そして工業地帯・臨海部の地域再編など、様々な課題に対応しながら、介護タクシーを含む移動支援サービスの充実が求められています。

関連ページ