文字サイズ:

特別養護老人ホームや介護老人保健施設に入所している方でも、お正月やお盆といった季節の節目に、家族と自宅で過ごすために一時帰宅・外泊をする方は多くいらっしゃいます。しかし、施設と自宅の間の移動手段に悩むご家族も少なくありません。

この記事では、一時帰宅・外泊時における介護タクシーの活用方法と、事前に確認しておきたいポイントをまとめました。

介護タクシーポータル編集部

施設から一時帰宅し自宅で家族と過ごす高齢者
一時帰宅・外泊も介護タクシーで実現しやすくなります

一時帰宅・外泊とはどのような制度か

施設入所中でも自宅で過ごせる仕組み

特別養護老人ホームなどの入所施設では、家族との時間を大切にするため、数日〜1週間程度の一時帰宅・外泊を認めているのが一般的です。この間は施設のサービス提供が一時的に休止となるため、移動手段は家族が用意するか、介護タクシーなどの外部サービスを利用する必要があります。

介護タクシーを利用する際の流れ

  1. 施設に一時帰宅・外泊の希望を伝える まずは施設の相談員・ケアマネジャーに希望日程を伝え、必要な手続きを確認します。
  2. 送迎手段を決める 家族による送迎が難しい場合、施設と提携する事業者があるか、または自分で介護タクシーを手配するかを相談します。
  3. 介護タクシー事業者に予約する 利用者の身体状況(車椅子・ストレッチャーの要否)、施設と自宅の住所、希望日時を伝えて予約します。
  4. 当日の送迎 施設スタッフから利用者を引き継ぎ、自宅まで送迎します。帰りの送迎もあわせて予約しておくと安心です。

費用と介護保険適用の注意点

一時帰宅・外泊時の送迎は自費が基本

施設に入所している間は、居宅サービスである「通院等乗降介助」の対象外となるのが一般的です。そのため、一時帰宅・外泊時の介護タクシー利用は全額自己負担となるケースがほとんどです。費用については事前に見積もりを取り、施設や自治体独自の補助制度がないかもあわせて確認しておくとよいでしょう。

施設との連携で気をつけたいこと

スムーズな一時帰宅のために
  • 服薬状況・食事制限などの引き継ぎ事項を施設から書面で受け取る
  • 緊急時の施設・主治医の連絡先を控えておく
  • 体調急変時の対応方針(救急搬送の可否等)を家族間で共有しておく
  • 帰宅・帰所それぞれの送迎時間に余裕を持たせる

お盆・お正月に予約が集中しやすい時期の対策

繁忙期は1か月前からの予約を

お盆・お正月・ゴールデンウィークなどの時期は、多くの入所者が一斉に一時帰宅・外泊を希望するため、介護タクシーの予約が集中し希望日時が取りにくくなります。施設側も同時期に複数の送迎依頼が重なるため、早ければ1か月前、遅くとも2〜3週間前には予約を確定させておくことをおすすめします。当日になって「予約が取れない」という事態を避けるためにも、早めの行動が重要です。

車椅子・ストレッチャーが必要な場合の注意点

施設の車椅子を持ち出せるか事前確認を

施設によっては車椅子が施設の備品扱いとなっており、外泊中の持ち出しに制限がある場合があります。自宅に車椅子がない場合は、介護タクシー事業者がレンタル車椅子を用意できるか、あるいは福祉用具貸与サービスで別途手配する必要があるか、事前に確認しておきましょう。寝たきりに近い状態の方の一時帰宅では、ストレッチャー対応車両の手配と、自宅側の受け入れ体制(介護ベッドの有無等)もあわせて準備が必要です。

よくある質問(FAQ)

Q. 一時帰宅の送迎に介護保険は使えないのですか?
A. 施設入所中は居宅サービスである「通院等乗降介助」の対象外となるため、一時帰宅・外泊時の送迎は原則として全額自己負担です。ただし施設や自治体独自の補助制度がある場合もあるため、事前に確認しておきましょう。
Q. 施設が提携している介護タクシー事業者を使わないといけませんか?
A. 必ずしも施設提携の事業者を使う必要はありません。ご家族が信頼できる事業者を独自に手配することも可能です。ただし施設によっては出入りする業者を把握しておきたい場合があるため、事前に施設へ一報しておくとスムーズです。
Q. 一時帰宅中に体調が急変した場合はどうすればいいですか?
A. まずは救急要請(119番)を優先し、その後施設と主治医に連絡してください。事前に緊急連絡先と対応方針を家族間・施設間で共有しておくことが重要です。

まとめ

施設に入所していても、介護タクシーを活用すれば家族と自宅で過ごす一時帰宅・外泊が実現しやすくなります。ただし送迎費用は自費が基本となるため、事前に施設や事業者へ相談し、見積もりを確認した上で計画を立てることをおすすめします。繁忙期は予約が集中しやすいため、早めの手配を心がけましょう。