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川崎市の基本情報

川崎市は神奈川県の北東部に位置し、東京都・横浜市に隣接する神奈川県第2の都市です。1972年4月に政令指定都市へ移行し、川崎区・幸区・中原区・高津区・宮前区・多摩区・麻生区の7区で構成されています。人口は令和6年(2024年)10月1日時点で約155万人を超え、全国の政令指定都市の中でも人口増加率が高水準を維持しており、近年は出生率の高さとともに若い世代の転入が続く「比較的若い都市」として知られています。

川崎市の最大の特徴は、その細長い市域にあります。市域は東西に短く南北に長い形状で、南端の川崎区(工業地帯・臨海部)から北端の麻生区(多摩丘陵・住宅地)まで直線距離で約24kmに及びます。南部の川崎区・幸区は京浜工業地帯として発展した重工業・化学工業の集積地であり、北部の宮前区・多摩区・麻生区は1970〜80年代に開発されたベッドタウン・ニュータウン型住宅地として人口が集中しています。中原区は武蔵小杉を中心として近年の再開発が著しいエリアです。

高齢化率は令和5年(2023年)10月1日時点で市全体20.55%と、全国平均(約29.1%)を大きく下回る若い都市構造を示しています。ただし区別では格差があり、麻生区24.87%・川崎区22.44%・宮前区21.87%が比較的高く、中原区15.63%が最も低くなっています。麻生区は多摩丘陵の旧ニュータウン(百合丘・虹ケ丘・王禅寺公園)の高齢化が進む一方、中原区は武蔵小杉の再開発で若い世代が大量流入したため低い水準を保っています。要介護認定者は市全体で約6万3,773名(令和6年4月1日現在)で、高齢化の進行に伴い今後も増加が見込まれます。

約155万人
人口(令和6年10月1日)
142.70km²
面積(南北に細長い7区構成)
20.55%
高齢化率(全国平均29.1%を大幅下回る)
24.87%
麻生区の高齢化率(市内最高)

川崎市のタクシー運賃と介護タクシー料金相場

■ タクシー運賃(2023年11月20日改定後・現行)

川崎市は関東運輸局「京浜地区」の運賃が適用されます(東京23区・武蔵野市・三鷹市・横浜市・川崎市・横須賀市・鎌倉市・三浦市が同一地区)。2023年11月20日に関東・甲信越地区のタクシー運賃が一斉改定され、現行の上限運賃は以下の通りです。なお京浜地区は首都圏の中でも最も交通量が多い地域のひとつであり、迎車料金も比較的高めに設定されている事業者が多い点に注意が必要です。

区分 初乗り距離・運賃 加算運賃 備考
普通車(上限) 1.091kmまで 500円 239mごとに100円 2023年11月20日改定(京浜地区)
時間距離併用運賃 時速10km/h以下の低速走行時は90秒ごとに100円加算 渋滞時・信号待ちに適用
深夜・早朝割増 22時〜翌5時:2割増 全車種共通
障害者割引 身体障害者手帳・療育手帳提示で1割引 乗車前に手帳提示が必要
迎車料金(電話配車) 各社設定(目安:300〜500円) 事業者により異なる。事前確認を

💡 川崎市の地理的特性とタクシー料金の関係

川崎市は南北に細長い市域のため、南端の川崎区から北端の麻生区まで同一市内でもタクシーで40〜60分・4,000〜7,000円程度かかる場合があります。一方、市内北部(麻生区・多摩区・宮前区)の住民が聖マリアンナ医科大学病院(宮前区)に通院する場合は比較的近く、南部(川崎区・幸区)の住民が川崎市立川崎病院(川崎区)に通院する場合も近距離で済みます。市内の移動でも「縦断(南北移動)」はコストが高くなるため、かかりつけ病院は居住区から近い医療機関を選ぶことが費用最小化の大きなポイントです。

■ 主要病院への料金目安

川崎市の広大な南北市域を踏まえ、各区から主要病院への介護タクシー利用料金の目安を示します。

出発地(区・駅周辺) 目的地 目安距離 料金目安 所要時間目安
川崎区・幸区(川崎駅周辺) 川崎市立川崎病院(川崎区富士見) 約1〜4km 約500〜900円 約5〜12分
中原区(武蔵小杉・元住吉周辺) 川崎市立川崎病院(川崎区富士見) 約8〜12km 約1,600〜2,600円 約18〜30分
宮前区(宮崎台・鷺沼周辺) 聖マリアンナ医科大学病院(宮前区菅生) 約4〜8km 約800〜1,600円 約10〜20分
麻生区(新百合ヶ丘・百合丘周辺) 聖マリアンナ医科大学病院(宮前区菅生) 約8〜14km 約1,600〜3,000円 約18〜32分
多摩区(登戸・向ヶ丘遊園周辺) 聖マリアンナ医科大学病院(宮前区菅生) 約6〜10km 約1,200〜2,100円 約14〜24分
麻生区・宮前区(市北部) 川崎市立川崎病院(川崎区富士見) 約20〜28km 約4,400〜6,200円 約35〜55分
川崎区・幸区(市南部) 聖マリアンナ医科大学病院(宮前区菅生) 約18〜24km 約3,900〜5,300円 約30〜50分

※上記は2023年11月改定後の京浜地区タクシー運賃(普通車上限)を基にしたメーター料金の目安です。迎車料・深夜早朝割増2割増・介助料・高速料金は別途加算。渋滞時は時間距離併用制が適用されます。

川崎市の主要病院と介護タクシーでのアクセス

川崎市は南北に細長い市域のため、市南部(川崎区・幸区)と市北部(麻生区・宮前区・多摩区)で利用しやすい主要病院が大きく異なります。それぞれの地域の中核病院を把握した上で、居住区に合った病院への通院ルートを事前に確認しておくことが重要です。

📍 川崎市「縦断移動」の費用対策

川崎市で最も注意すべき介護タクシーの費用問題は「市内縦断移動(南北移動)」です。麻生区・宮前区から川崎市立川崎病院(川崎区)、または川崎区・幸区から聖マリアンナ医科大学病院(宮前区)への移動は、同じ市内でも片道4,000〜7,000円超になります。こうした長距離通院が必要な場合は、①居住区から近い病院への転院・変更を医師に相談する、②重度障害者福祉タクシー利用券(1回の乗車で複数枚使用可)をまとめて使う、③介護保険の「通院等乗降介助」を活用してケアマネジャーのケアプランに組み込む、という3つのアプローチを組み合わせることを強くお勧めします。

川崎市エリア別の介護タクシー利用特徴

川崎市は南北に細長い市域に7区が並び、南の工業地帯・臨海部から北の多摩丘陵・ニュータウンまで、地形・住宅形態・高齢化の状況が大きく異なります。区ごとの介護タクシー利用環境をまとめました。

🏭 川崎区・幸区(市南部・工業地帯)

  • JR川崎駅・京急川崎駅を中心とした市の玄関口
  • 川崎区高齢化率22.44%・工業地帯や港湾地区が混在
  • 川崎市立川崎病院まで約1〜4km・最も近いエリア
  • 臨海工業地帯は道路構造が複雑で通行制限も
  • 東京都(大田区・品川区)への移動需要も高い

🏙 中原区(武蔵小杉・再開発エリア)

  • 高齢化率15.63%と市内最低・近年急速に開発が進む
  • 武蔵小杉の高層タワーマンション群が象徴的
  • 高層マンションの住民も将来の通院・介護に備えた事業者選定が必要
  • 川崎病院まで約8〜12km・聖マリアンナ病院まで約10〜15km
  • 川崎市内で最も介護タクシー事業者が少ない傾向

🌿 宮前区・高津区(市中部・住宅地)

  • 宮前区は高齢化率21.87%・1970〜80年代のベッドタウン
  • 聖マリアンナ医科大学病院(宮前区菅生)が立地
  • 溝の口・鷺沼・宮崎台などの住宅地が広がる
  • 丘陵地形で坂道が多い地区では介護タクシーが必須
  • 小田急・田園都市線・東急大井町線が利用できる

🏯 麻生区・多摩区(市北部・多摩丘陵)

  • 麻生区は高齢化率24.87%と市内最高
  • 百合丘・虹ケ丘・王禅寺公園など旧ニュータウンの高齢化が進む
  • 新百合ヶ丘(小田急線)が中心的な生活拠点
  • 川崎市立多摩病院(多摩区)・聖マリアンナ病院への通院需要高
  • 多摩丘陵の急坂・狭路が多く、道路に精通した地元事業者の選定が重要
  • 介護タクシー事業者数が市南部より少ない傾向。3〜4日前の予約を推奨

⚠ 多摩丘陵(麻生区・宮前区・多摩区一部)での介護タクシー利用の注意点

川崎市北部の麻生区・宮前区・多摩区の一部は多摩丘陵の起伏が激しいエリアで、急坂・狭路・行き止まりの住宅地が多数存在します。大型の介護タクシー車両(ハイエース・ジャンボタクシーなど)が進入できない場合があるため、予約時に詳細な住所とともに「道路幅・坂道の状況」を事業者に必ず伝えてください。また百合丘・虹ケ丘・王禅寺公園地区などの1970年代造成の旧ニュータウンでは、エレベーターのない4〜5階建て団地棟が残存しており、棟内の移動(居室から1階まで)に対応できる事業者かどうかを事前に確認することが重要です。

川崎市の福祉タクシー助成制度と移動支援の体系

川崎市では重度障害者向けの移動支援として「重度障害者福祉タクシー利用券」と「川崎市ふれあいフリーパス(路線バス無料乗車証)」の2つの制度を設けています。この2つは原則として同時に取得できない「どちらか一方の選択」という重要な制度上の関係があります。利用者自身の移動形態(バスが主か・タクシーが主か)に応じて、どちらが有利かを見極めることがとても重要です。

🟢 川崎市重度障害者福祉タクシー利用券

【対象者】川崎市に住所を有する在宅の方で、次のいずれかに該当する方(ただし、ふれあいフリーパス・高齢者フリーパス〈福祉パス〉などの交付を受けている方は対象外):

  • 障害程度が1級または2級の身体障害者手帳をお持ちの方(下肢・体幹・視覚・内部障害のいずれかを含む方に限る
  • 療育手帳の障害程度がA1(最重度)またはA2(重度)の方
  • 身体障害者手帳の下肢・体幹機能障害と療育手帳B1(中度)の重複をお持ちの方(市長が認める場合)

【交付枚数】1人あたり月7枚(年間最大84枚)。ただし、週3回以上の人工透析通院をしている腎臓機能障害の方は月14枚(年間168枚)が交付されます。受け取りに来た月分から年度末(3月31日)まで一括で交付。

【助成内容】1枚あたり500円まで助成(おつりは出ない)。1回の乗車で複数枚使用可能です(例:運賃1,200円なら3枚使用で1,200円全額助成も可能)

【対象経費】タクシーの運賃・迎車料に使用可(待機料・介助料・高速代等には使用不可)

【利用できるタクシー】川崎市が利用券取扱協力機関として認めたタクシー事業者または福祉有償運送のみ。乗車前に必ず確認を。

【障害者割引との組み合わせ】障害者手帳を提示した1割引の適用後に、福祉タクシー利用券を使用できます(割引と券の併用が可能)。乗車前に乗務員に伝えてください。

【申請窓口】各区役所高齢・障害課。令和7年(2025年)3月17日から翌年度分の更新申請受付が開始されます(混雑するため分散来所を)。来所が難しい場合は区役所高齢・障害課に電話相談が可能です。
【問い合わせ】川崎市健康福祉局障害者社会参加・就労支援課(☎044-200-2657)または各区役所高齢・障害課

■ ふれあいフリーパス(路線バス無料乗車証)との関係

川崎市には、障害者向けの「ふれあいフリーパス(川崎市内の路線バスに乗り放題)」という制度もあります。この制度と重度障害者福祉タクシー利用券の関係を正しく理解することが、川崎市での移動支援制度活用の最重要ポイントです。

制度 重度障害者福祉タクシー利用券 ふれあいフリーパス
対象交通手段 協定締結タクシー・福祉有償運送 川崎市内の路線バス(各社)
主な対象年齢 69歳以下(70歳以上は別制度) 69歳以下(70歳以上は高齢者フリーパス)
交付枚数・量 月7枚(年84枚)・透析患者は月14枚 通用期間内はバス乗り放題(期間1年)
適した利用シーン バスが使えない場所へのドア・ツー・ドア移動、車椅子・寝台での通院、長距離移動 バス路線沿いへの外出・買い物・通所施設通い
同時取得 ⚠ 両制度の同時取得は不可(どちらか一方を選択)

⚠ どちらを選ぶべきか? — 選択のポイント

  • 福祉タクシー利用券を選ぶ方が有利なケース:車椅子・ストレッチャーを使用している方、バス路線が近くにない地区(丘陵地の住宅地など)にお住まいの方、病院への定期通院(透析・がん治療・リハビリなど)がある方、バスに一人で乗車するのが困難な方。特に腎臓機能障害で週3回以上透析通院の方は月14枚の利用券が交付されるため、費用削減効果が非常に大きいです
  • ふれあいフリーパスを選ぶ方が有利なケース:バスで移動できる方、バス路線沿いの通所施設・デイサービス・就労支援施設に通っている方、タクシーよりバスで事足りる外出頻度の方、通院より日常的な外出(買い物・通所)にバスを多用する方
  • 70歳を迎えたら:ふれあいフリーパスは70歳になると取得できなくなり、「高齢者フリーパス(福祉パス)」に切り替わります。一方、福祉タクシー利用券は年齢制限なく継続取得できます。70歳以降もタクシー通院が必要な方は引き続き利用券を申請してください

📋 制度利用の実践的アドバイス

  • 1回の乗車で複数枚使用が大きな強み:川崎市の福祉タクシー利用券は1回の乗車で複数枚使用可能なため、長距離移動(例:麻生区→川崎区の3,000〜5,000円)でも複数枚をまとめて使えば実質負担を大幅に減らせます。ただし使い過ぎると月末に残りが少なくなるため、月間の通院回数・移動頻度に合わせて計画的に使いましょう
  • 透析患者は月14枚の特例を必ず活用:腎臓機能障害で週3回以上の人工透析通院をしている方は、通常の2倍(月14枚)の利用券が交付されます。主治医や透析クリニックのスタッフに制度を相談し、区役所高齢・障害課で申請を行ってください
  • 介助料・高速代には利用券が使えない点に注意:利用券は「運賃と迎車料」にのみ使用できます。院内介助・居室内介助などのサービス料や高速道路料金(市外の病院への移動時)は別途現金等での支払いが必要です。事前に事業者に総費用を確認してください
  • 配車アプリ利用時は事前確認を:配車アプリで呼んだタクシーが利用券の協定締結事業者かどうかは、アプリ上では確認できない場合があります。アプリ利用時は事前に「利用できるタクシー会社を指定して配車する」方法をタクシー会社に確認してください(川崎市ホームページにも記載あり)

川崎市で介護タクシーを利用する際の注意点

⚠ 川崎市特有の注意事項

  • 市内縦断移動(南北移動)のコストに注意:川崎市は南北約24kmの細長い市域のため、市南部から北部(または逆)への移動は同じ市内でも片道5,000〜7,000円以上かかる場合があります。かかりつけ病院をできるだけ居住区に近い医療機関にすることが、介護タクシー費用の最大の節約ポイントです
  • 臨海工業地帯(川崎区・幸区の一部)の特殊な道路環境:川崎区・幸区の臨海工業地帯には、一般車両の通行が制限されるルートや、大型トラック・タンクローリーが頻繁に通行する道路があります。病院・施設がこれらのエリアに立地する場合は、事業者に詳細な乗降場所(工場・港湾施設の入口・ゲート番号等)を事前に正確に伝えてください
  • 武蔵小杉(中原区)周辺の渋滞:武蔵小杉は複数の鉄道路線が交差し、高層タワーマンション群を抱える関係から朝夕の交通渋滞が慢性化しています。中原区での介護タクシー利用は移動時間を通常より多めに見積もることをお勧めします
  • 多摩丘陵の急坂・狭路:麻生区・宮前区・多摩区の一部は多摩丘陵の急坂・狭路が多く、大型車両では進入困難な住宅地があります。予約時に道路状況を詳しく伝え、必要に応じて小型車両での対応が可能か確認してください
  • 聖マリアンナ医科大学病院の駐車場・乗降場所:聖マリアンナ医科大学病院は広大な敷地に複数の建物が並んでいます。外来・入院・救急でそれぞれ乗降場所が異なりますので、予約時に目的の建物・入口を事業者に正確に伝えてください。病院への経路(鉄道バス利用が困難な立地)から、介護タクシーの利用需要が特に高い病院です

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