津市の介護タクシー概況
津市は三重県中部に位置する県都で、人口約27万人・面積711km²の広域合併都市です。2006年に津市・久居市・河芸町・芸濃町・美里村・安濃町・香良洲町・一志町・白山町・美杉村が合併した結果、南北約70kmという広大な市域を持ちます。三重大学・津地方裁判所・三重県庁などが立地する三重県の行政・教育の中心都市でもあります。高齢化率は約33%で、合併地区の山間農村部(美杉地区等)では40%を超えています。
津市のタクシー関連助成は2制度です。①障害者等交通サービス支援事業:在宅で所得税非課税の重度障害者(身体1・2級・療育重度等)が通院・通学のためタクシー等を月1回以上利用する場合に、1回1,000円・月4回4,000円を限度として助成。タクシーだけでなく自家用車や公共交通機関の利用者も対象という全国でも珍しい幅広い設計です。②津市視覚障害者タクシー料金助成事業:視覚障害1級(単体)の20歳以上・所得税非課税の方に700円券×月4枚を交付(乗車1回で複数枚使用可)。
津市内の主な介護タクシー事業者は津タクシー・三重近鉄タクシー・山電交通などです。三重交通グループのタクシー事業者が多く、障害者手帳・療育手帳提示で運賃1割引も適用されます。津駅・津新町駅から三重大学医学部附属病院・三重中央医療センターまで5〜20分程度です。
🔴 津市の特徴:タクシーだけでなく「自家用車・公共交通機関の利用も助成対象」
津市の「障害者等交通サービス支援事業」は、多くの自治体とは異なりタクシー利用のみならず自家用車(ガソリン代等)や鉄道・バスなどの公共交通機関での通院通学費用も1回1,000円まで助成します。これは家族の車で通院している方にも給付される非常に珍しい制度設計です。また面積711km²という広大な市域を持つ津市では、山間農村エリア(美杉地区等)から市内中心部の病院まで片道1時間以上かかる地域もあり、この制度が重要な移動支援となっています。
津市の介護タクシー料金相場
津市のタクシー運賃体系(三重県中部地区):初乗り1.3kmまで700円、以降280mごと100円加算。障害者手帳・療育手帳提示で1割引。
| 区間(片道) | メーター料金目安 | 福祉車両目安 | 所要時間目安 |
|---|---|---|---|
| 津駅周辺 → 三重大学医学部附属病院(市内) | 700〜1,400円 | 1,400〜2,800円 | 5〜15分 |
| 津駅周辺 → 済生会松阪総合病院(松阪市) | 2,500〜4,500円 | 4,000〜8,000円 | 25〜40分 |
| 津駅周辺 → 三重中央医療センター(津市榊原) | 2,000〜3,500円 | 3,500〜6,500円 | 20〜35分 |
| 久居地区(南部)→ 三重大学医学部附属病院 | 1,500〜2,800円 | 2,500〜5,000円 | 15〜30分 |
| 一志・白山地区(南部)→ 三重大学医学部附属病院 | 3,000〜5,500円 | 5,000〜9,000円 | 30〜55分 |
| 美杉地区(南部山間)→ 三重大学医学部附属病院 | 7,000〜12,000円 | 10,000〜18,000円 | 60〜90分 |
💡 障害者等交通サービス支援事業の活用計算例
- 三重大学医学部附属病院へ月4回通院(タクシー利用・往復3,000円×4回)の場合:毎回1,000円を助成→月4,000円の助成で本人負担8,000円節約
- 家族の車で同病院へ月4回通院(自家用車利用)の場合:1回1,000円×月4回=4,000円を助成(タクシーと同額の助成)
- 近鉄電車で月4回通院(鉄道利用)の場合:1回1,000円×月4回=4,000円を助成(公共交通機関でも助成対象)
- 美杉地区(山間農村)から通院の場合:タクシーで往復14,000〜24,000円かかっても助成は月最大4,000円のみ。介護保険の通院等乗降介助との組み合わせが重要
津市の主要病院と介護タクシーアクセス
-
三重大学医学部附属病院(津市江戸橋2-174 ☎059-232-1111)
三重県の国立大学病院(約900床)。高度先進医療・がん診療連携拠点病院・救命救急センターとして三重県全域の医療を担います。津駅から介護タクシーで5〜15分。津市の定期通院の中心病院です。初診は紹介状と予約が望ましい。 -
三重中央医療センター(津市榊原町5931-5 ☎059-252-0321)
国立病院機構の病院(約500床・津市榊原地区)。内科・外科・整形外科・精神科・脳神経外科・リハビリ病棟を有し、回復期・精神科医療の機能も持ちます。津駅から介護タクシーで20〜35分。 -
津タクシー株式会社(津市丸之内32 ☎059-225-5330)
津市の主要タクシー事業者。車椅子対応車両を保有し、市内全域を中心に対応。障害者等交通サービス支援事業の対象事業者として、チケット方式での支払いに対応しています。 -
三重近鉄タクシー(近畿日本鉄道グループ)
近鉄グループのタクシー事業者として、津駅・津新町駅周辺を中心に対応。近鉄名古屋線・大阪線沿線病院への遠距離移送にも対応しています。障害者手帳提示で1割引を実施しています。
津市エリア別の介護タクシー利用特徴
🚉 津地区(市中心部・津駅周辺)
- JR紀勢線・近鉄名古屋線・津駅周辺の中心市街地
- 市役所障がい福祉課・高齢福祉課が近い
- 三重大学医学部附属病院まで5〜15分
- 介護タクシー事業者が最も集中するエリア
- 津城跡・偕楽公園など観光地も近い
🏘 久居地区(南部・旧久居市)
- 近鉄名古屋線・久居駅周辺の住宅・農業エリア
- 三重大学医学部附属病院まで15〜30分
- 旧久居市エリアで自衛隊・陸上自衛隊久居駐屯地が近い
- 近鉄で三重大学病院方面への移動も選択肢
🌾 一志・白山地区(南部・農業)
- 旧一志町・白山町の農業・住宅エリア
- 三重大学病院まで30〜55分の中距離
- 高齢化が進む農村エリア
- 近鉄名古屋線・東青山駅・榊原温泉口駅周辺
- 地域の移動手段の確保が課題
🏔 美杉地区(南部・山間農村)
- 旧美杉村の山間農村・奥津渓谷エリア
- 三重大学病院まで60〜90分の長距離
- 高齢化率が市内で最も高い農村エリア(40%超)
- 介護タクシー料金が高額になりやすい
- 介護保険・福祉有償運送の活用が重要
⚠ 津市特有の注意事項
- 所得制限あり(所得税非課税):障害者等交通サービス支援事業・視覚障害者タクシー料金助成ともに所得税非課税であることが要件です。世帯の中に課税所得がある方がいる場合は対象外になります。申請前に市障がい福祉課(☎059-229-3156)に所得状況を確認してください
- 障害者等交通サービス支援事業は事前申請必要:手帳の等級が確定した月以降の申請で、申請月の翌月からが助成対象となります。月の途中で申請した場合は翌月から助成開始です。早めに申請することが重要です
- 視覚障害者タクシー料金助成と障害者等交通サービス支援事業の併給不可:視覚障害1級の方が障害者等交通サービス支援事業の助成を受けている場合、視覚障害者タクシー料金助成との併給はできません。どちらが有利かを担当窓口に確認してください
- 美杉・白山など山間部は移送費が高額:旧美杉村・白山町など市南部の山間農村から三重大学病院まで片道60〜90分・7,000〜12,000円(タクシー)かかります。月最大4,000円の助成ではカバーしきれないため、介護保険の通院等乗降介助・福祉有償運送・地域の移送ボランティアとの組み合わせが必要です
- 自家用車・公共交通機関での通院も対象:障害者等交通サービス支援事業は、タクシー以外にも家族の自家用車・電車・バスで通院した場合も対象です。領収書等が必要な場合があります。詳細は障がい福祉課にご確認ください
津市の2つのタクシー・交通費助成制度
🟢 ①障害者等交通サービス支援事業(タクシー・自家用車・公共交通機関共通)
【対象者】以下のすべてに該当する在宅の方(所得税非課税・視覚障害者タクシー料金助成未受給):
- 通院・通学のためタクシー等を月1回以上利用している方
- 身体障害者手帳1・2級(単体の等級・聴覚障害のみの方を除く。ろうあの方は含む)
- 療育手帳(重度の知的障害)の方
- その他、市が定める重度の障がい程度に該当する方
- ※所得税非課税であることが必須要件(障がいのある児童の場合は保護者が非課税)
【助成内容】
- 1回につき1,000円を助成
- 月最大4回・4,000円まで助成
- 対象交通手段:タクシー・自家用車・公共交通機関(電車・バス等)すべて対象
- 事前申請が必要(手帳等級確定月以降・申請翌月から助成開始)
【申請・問い合わせ】津市役所 健康福祉部 障がい福祉課 または各総合支所障がい福祉担当 TEL:059-229-3156(障がい福祉課直通)
🟢 ②津市視覚障害者タクシー料金助成事業(視覚障害1級専用)
【対象者】以下のすべてに該当する方:
- 在宅の方
- 身体障害者手帳の障がい名が視覚障がいで単体の級別で1級の方
- 20歳以上の方
- 所得税非課税の方
- 障害者等交通サービス支援事業との併給不可
【助成内容】
- 1枚700円の乗車券を申請月から月4枚交付
- 乗車1回について複数枚利用可能(まとめて使用できる)
- 社会参加のための移動に広く使用可能(通院に限らない)
【申請・問い合わせ】津市役所 障がい福祉課 または各総合支所障がい福祉担当 TEL:059-229-3156
📋 介護保険・近鉄・三重交通バスとの使い分け
- 介護保険「通院等乗降介助」との使い分け:要介護1〜5の認定を受けている方は介護保険の「通院等乗降介助」(1〜3割負担)も活用できます。美杉地区・白山地区など遠距離の通院には介護保険を優先し、担当ケアマネジャーにご相談ください
- 近鉄・JR紀勢線の障害者割引:近畿日本鉄道・JR東海は障害者手帳・療育手帳提示で運賃が半額になります。三重大学病院の最寄り駅は近鉄名古屋線・江戸橋駅(徒歩約8分)です。津駅・江戸橋駅間(1駅)は徒歩でも約20〜25分です
- 三重交通バスの障害者割引:三重交通(みえこうつう)の路線バスは障害者手帳・療育手帳提示で運賃が半額になります。津市内のバス路線を活用した近距離通院では費用を大幅に抑えられます
- 地域の福祉有償運送:美杉・白山など山間農村エリアでは社会福祉協議会が運営する福祉有償運送サービスも活用できます。詳細は津市社会福祉協議会(☎059-225-1234)にご相談ください
介護タクシー利用の流れ(津市版)
- 制度の確認・申請 身体1・2級・療育重度の方(所得税非課税)→障がい福祉課(☎059-229-3156)または最寄りの総合支所障がい福祉担当へ申請。視覚障害1級(単体)の方→どちらの制度がお得か確認のうえ申請(①と②の併給不可)。申請翌月から助成開始のため早めに手続きを。
- 事業者の選定 津タクシー(☎059-225-5330)・三重近鉄タクシーなど市内の協定事業者から選択。車椅子・ストレッチャー対応が必要な場合は事前に確認してください。
- 病院の予約 三重大学医学部附属病院(☎059-232-1111)への定期通院は主治医から次回予約を取得し、タクシー予約は受診日の前日までに行ってください。
- 介護タクシーの予約確定 乗降場所・目的地・利用者状態・必要介助・往復か片道かを伝えます。「津市の障がい者交通サービス支援事業を使いたい」旨も伝えてください。
- 当日の準備と乗車 健康保険証・診察券・お薬手帳・各種手帳(1割引のため必須)・助成券(視覚障害者の場合)・現金(残額用)を準備します。
- 通院・帰宅 ①障害者等交通サービス支援事業:乗車後に申請書類を提出し市が直接タクシー事業者に助成金を支払う(または本人に後払い)。②視覚障害者タクシー料金助成:乗車時に700円券を提示して残額を現金で支払います。