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栄区の基本情報

横浜市栄区は、横浜市の南部に位置する面積18.55km²・人口約12万人の行政区で、横浜市18区の中で人口が最も少ない区です。1986年(昭和61年)11月3日に戸塚区から分区して成立しました。高齢化率は2024年時点で31.4%と横浜市18区の中で最高であり、平均年齢も49.93歳と18区で最も高い「横浜市で最も高齢化が進んだ区」です。将来人口推計では2070年に約5万8,659人と現状の約半数に減少することが見込まれており、18区の中で最も少ない人口となる見通しです。

このページでは、栄区における介護タクシーの料金相場、区内唯一の急性期病院である横浜栄共済病院へのアクセス方法、丘陵地帯の急坂・区内バス路線の制約・区外医療機関利用時の移動距離など栄区特有の事情での利用時の注意点を詳しくご案内します。

約12万人
人口(18区中最少)
31.4%
高齢化率(2024年・18区中最高)
49.93歳
平均年齢(18区中最高)
約半減
2070年の人口見通し(現状比)

⚠️ 栄区の高齢化は横浜市18区で最も深刻

栄区の高齢化率31.4%(2024年)は横浜市18区の中で最高です。これは1960〜70年代の丘陵地帯開発期に流入した世代が一斉に高齢化しているためで、介護タクシーを含む移動支援サービスへの需要が区内で特に高い状況にあります。横浜栄共済病院は「栄区唯一の急性期病院」として年間救急車台数約1万台の受け入れ体制を整えており、区民の通院需要の多くが集中しています。

栄区は東西約7km・南北約6kmと細長い地形を持ち、区の中央を㹨川(いたちがわ)が東西に流れ、西側を柏尾川が南北に流れています。これらの川沿いの低地部分を除き、区の大半は三浦半島に連なる丘陵地帯で占められています。南東部には鎌倉の景勝地・天園に続くハイキングコース、横浜自然観察の森・5カ所の市民の森など横浜市内最大規模の緑地(円海山周辺)があり、区名のとおり緑豊かな環境が自慢の区です。区の南側は鎌倉市に、東は金沢区・磯子区に接しています。大船駅(JR東海道線・横須賀線・湘南モノレール)は鎌倉市大船に所在しますが、笠間口(北口)が栄区に置かれており、栄区民が広く利用しています。

区内の鉄道はJR根岸線「本郷台駅」のみで、区役所・警察署などの行政施設が本郷台駅周辺に集中しています。その他の区内移動は主に神奈川中央交通(神奈中)バスに依存しており、2006年に横浜市営バスの区内路線が神奈中に譲渡されて以降、区内の一般路線は神奈中が独占しています。丘陵地の坂道が多い地形の中でバス路線が幹線道路沿いに設定されているため、バス停から坂を上った先の住宅地では高齢者の移動が特に困難となっており、介護タクシーへの依存度が区内で高い水準にあります。

区内の商業は本郷台駅周辺と大船駅周辺に集中しており、区内の商店数・従業者数・年間商品販売額はいずれも横浜市18区の中で最少です。区の静かな住宅地的性格が商業規模の小ささに表れており、日用品・医療以外の需要は大船・本郷台・戸塚の各駅周辺や鎌倉市・港南区方面に流出しています。精密機械工業の大規模工場が区内に複数立地しており、1事業所あたりの従業員数は市内1位、売上高では磯子区に次ぐ工業出荷額となっています。

栄区の介護タクシー料金相場

基本的な料金体系

項目 料金目安 備考
初乗り運賃(距離制) 500円(1.091kmまで) 以降249mごとに100円加算
迎車料金 500〜780円(一律) 事業者により異なる
乗降介助 1,000円〜2,000円 車椅子・ストレッチャー対応含む
院内介助 2,000円〜3,000円/時間 待機時間・診察同行含む
階段・坂道介助 500円〜1,000円/1階分相当 丘陵住宅地全域で発生しやすい
深夜早朝割増 2割増 22時〜翌5時
障害者手帳割引 運賃10%割引 迎車料・予約料は対象外

栄区特有の料金ポイント

料金例①:自宅(栄区桂台・丘陵住宅地)→ 横浜栄共済病院(栄区桂町)

距離:約3km

所要時間:約15〜20分

料金内訳:

  • 基本運賃(距離制):約1,100円
  • 迎車料金:約500〜780円
  • 乗降介助(車椅子):1,500円
  • 坂道介助:500〜1,000円
  • 合計:約3,600〜4,400円

利用のポイント:桂台は横浜栄共済病院が立地する桂町に近い丘陵住宅地です。自宅前の急坂から平坦な乗降スポットへの移動方法を事前に事業者と確認してください。横浜栄共済病院は初診に紹介状が必要(地域医療支援病院)です。平日は本郷台駅から無料シャトルバスも運行されていますが、車椅子の方には介護タクシーが安心です。

料金例②:自宅(栄区上郷)→ 横浜栄共済病院(栄区桂町)

距離:約6km

所要時間:約20〜30分

料金内訳:

  • 基本運賃(距離制):約1,900円
  • 迎車料金:約500〜780円
  • 乗降介助(車椅子):1,500円
  • 坂道介助:500〜1,000円
  • 合計:約4,400〜5,200円

利用のポイント:上郷は区東部の丘陵住宅地で、金沢区との境界に近い位置にあります。横浜栄共済病院のほか、港南区の済生会横浜市南部病院(港南台)へのアクセスも検討できます。鎌倉市・港南区方面へのバス路線もありますが、本数が限られており介護タクシーが安心です。

料金例③:自宅(栄区長尾台)→ 横浜栄共済病院(院内介助込み・往復)

距離:往復約10km

往復所要時間(院内介助1時間含む):約3〜3.5時間

料金内訳:

  • 基本運賃(往復):約2,800円
  • 迎車料金(往復):約1,000〜1,560円
  • 乗降介助(往復):3,000円
  • 坂道介助(往復):1,000〜2,000円
  • 院内介助・待機(1時間):2,500円
  • 合計:約10,300〜11,900円

利用のポイント:長尾台は区南西部の丘陵住宅地で、田谷の洞窟(長尾山総持院)がある緑豊かな静かな地区です。往復で院内介助を利用する場合は、横浜栄共済病院の診察・検査時間の見込みを事前に確認し、待機時間を含む総費用の見積もりを依頼してください。横浜市福祉タクシー利用券(最大7枚・3,500円)の活用を忘れずに。

栄区から主要病院へのアクセス

栄区内のエリア別特徴

本郷台・桂台・公田エリア(区の行政中心)

特徴:JR根岸線「本郷台駅」を中心とした栄区の行政・商業中心エリアです。区役所・警察署・図書館などの公共施設が本郷台駅周辺に集中しています。横浜栄共済病院(桂町)への徒歩・シャトルバスアクセスも良好です。桂台・公田は本郷台駅に近い住宅地で、丘陵地帯に造成された住宅が多く坂道が多いエリアです。公田地区には「横浜自然観察の森」が隣接しており、緑豊かな環境です。

介護タクシー利用時の注意点:本郷台駅から横浜栄共済病院へは徒歩7分・平日は無料シャトルバスも利用可能ですが、車椅子・ストレッチャーの方には介護タクシーが安心です。桂台・公田の丘陵住宅地は急坂が多く、乗降場所を事前に事業者と確認してください。本郷台駅周辺は比較的整備されており大型の福祉車両でもアクセスしやすいです。

医療機関へのアクセス:横浜栄共済病院まで介護タクシーで約10〜20分(区内最短レベル)。

上郷・飯島・鍛冶ヶ谷エリア(区北東部・丘陵住宅地)

特徴:栄区の北東部に広がる丘陵住宅地です。金沢区・港南区との境界に近い位置にあります。上郷には大規模な住宅団地(上郷ハイツ等)があり、高齢化が進んでいます。飯島は工業団地と住宅地が混在するエリアで、精密機械工場も立地しています。鍛冶ヶ谷・笠間は区の北東端で、金沢区・磯子区との境界付近に位置します。

介護タクシー利用時の注意点:上郷ハイツなどの団地は丘陵地帯に造成されており坂道・急坂が多いです。棟ごとのエレベーターの有無・車椅子対応状況を事前確認してください。金沢区・港南区の病院(済生会横浜市南部病院等)が横浜栄共済病院より近い場合があるため、居住地に応じて最適な病院を選択してください。バス路線は神奈中のみで本数が限られており、介護タクシーの利用価値が高いエリアです。

医療機関へのアクセス:横浜栄共済病院まで介護タクシーで約20〜35分。済生会横浜市南部病院(港南区)まで約15〜25分。

長尾台・田谷・飯島(区西南部・自然豊かなエリア)

特徴:区の南西部から西部にかけての緑豊かなエリアです。長尾台は丘陵住宅地で、田谷・長尾台・西側の市民の森(いたち川緑道沿い)が広がります。田谷地区には「田谷の洞窟」(長尾山総持院の瑜伽洞・観光スポット)があります。田谷・長尾台エリアは戸塚区に隣接しており、戸塚区の医療機関へのアクセスも検討できます。バス路線は本郷台駅・大船駅方面への路線が中心ですが本数は多くありません。

介護タクシー利用時の注意点:区内でも鉄道駅から離れたエリアで、バス本数が少ない地区では介護タクシーが事実上唯一の通院手段となります。丘陵地形の急坂・狭路が残る場所があり、大型の福祉車両が進入しにくい箇所も存在します。初回利用時は事業者に乗降場所の事前確認を依頼してください。戸塚区・大船方面の医療機関との距離も比較検討してください。

医療機関へのアクセス:横浜栄共済病院まで介護タクシーで約20〜35分。東戸塚記念病院(戸塚区)まで約20〜35分。

大船周辺エリア(区西部・大船駅笠間口)

特徴:JR東海道線・横須賀線・湘南モノレールが乗り入れる大船駅(鎌倉市大船所在)の笠間口(北口)が栄区に置かれています。大船駅周辺は栄区と鎌倉市にまたがる商業地で、大船ルミネウィング・大船駅前通り商店街など栄区内にも商業施設が広がります。笠間・庄戸は大船駅笠間口に近い住宅地です。大船駅は横浜まで約18分・東京まで約50分のアクセスで、栄区内でも大船周辺は交通利便性が最も高いエリアです。

介護タクシー利用時の注意点:大船駅周辺は鎌倉市・横浜市にまたがるため、鎌倉市内の医療機関(北鎌倉・鎌倉方面)への移動では横浜市福祉タクシー利用券が適用されるか事前確認が必要です。大船駅前は交通量が多く送迎の乗降場所確保が難しい場合があるため、事業者と乗降場所を事前に確認してください。大船・笠間エリアは比較的平坦で乗降しやすいです。横浜栄共済病院への「大船駅前バス停→公田バス停」(神奈中・江ノ電バス)ルートの介護タクシー送迎と組み合わせることもできます。

医療機関へのアクセス:横浜栄共済病院まで介護タクシーで約15〜25分。大船にある北里大学北里研究所病院・湘南鎌倉総合病院(鎌倉市)まで約10〜20分。

栄区で介護タクシーを利用する際の注意点

⚠️ 栄区特有の重要な注意点

  • 横浜栄共済病院は栄区唯一の急性期病院・紹介状が必要:栄区では急性期医療・手術・専門外来がほぼすべて横浜栄共済病院に集中します。初診は原則として他院からの紹介状が必要(地域医療支援病院の指定を受けているため)なので、かかりつけ医から紹介状を事前に取得してから受診してください
  • 丘陵住宅地全域の急坂:栄区はほぼ全域が丘陵地帯で、バス停・駅から坂を上った先の住宅地が多いです。どのエリアでも坂道介助(500〜1,000円)が必要になるケースが多いため、予約時に必ず自宅前の坂道状況を伝えてください
  • 区内バス路線は神奈中のみ・本数が限られる:2006年以降、区内のバス路線は神奈中に一本化されています。桂台・上郷・長尾台・田谷など区内各住宅地へのバス本数が少ないエリアでは、介護タクシーが事実上唯一の通院手段となります。定期通院では早めの予約と定期割引の相談を推奨します
  • 鎌倉市・神奈川県外の医療機関利用時の福祉タクシー利用券適用確認:大船駅周辺は鎌倉市にまたがり、栄区南部は鎌倉市に接しています。鎌倉市内の医療機関への移動では横浜市福祉タクシー利用券の適用可否を事前に確認してください
  • 横浜栄共済病院の混雑:栄区唯一の急性期病院のため外来混雑が生じる場合があります。年間救急車台数が約1万台の救急病院でもあるため、救急対応で外来が混雑する日もあります。通院の際は外来受付時刻(平日8時30分〜11時)の開始直後を目標に到着するよう、余裕ある出発時刻を設定してください

1. 予約時に必ず伝えるべき情報

2. スムーズな利用のコツ

介護タクシー利用の流れ

  1. 予約(前日〜2日前の予約がおすすめ)
    電話またはウェブで事業者に連絡。利用日時、乗車場所(住居の階数・エレベーターの有無・自宅前の坂道状況・代替乗降スポット)、目的地(病院名・科名・初診再診区分・紹介状の有無・受付時刻)、必要な介助内容(車椅子の種類・坂道介助・院内介助等)を具体的に伝えます。栄区内バス路線が少ないエリアでの定期利用では定期割引の相談も行ってください。
  2. 事前確認・見積もり
    予約確認の際に料金の概算見積もりを受け取ります。坂道介助・院内介助が必要な場合は追加料金が発生するため、総額を確認しましょう。丘陵住宅地での初回利用時は事業者に現地確認が可能か相談してみましょう。横浜市福祉タクシー利用券の枚数・残数も確認しておきます。
  3. 当日の準備
    予約時刻の5〜10分前には準備を完了。保険証、お薬手帳、診察券、紹介状(横浜栄共済病院初診時)、横浜市福祉タクシー利用券、障害者手帳を確認。急坂エリアでは玄関前をドライバーが作業しやすいよう整理しておきましょう。
  4. 乗車・移動
    ドライバーが到着したら、坂道介助・車椅子の固定・乗車介助を受けます。急坂の途中に停車できない場合は事前合意の平坦な乗降スポットへ移動します。横浜栄共済病院への最適ルートを事業者に確認してもらいましょう。
  5. 目的地到着・介助
    横浜栄共済病院に到着後、降車介助を受けます。院内は広くなっているため、院内介助を依頼すると受付から各診療科・検査室まで安心です。外来終了後の帰りは迎えの時刻を事前に事業者に伝えておきましょう。
  6. 支払い
    現金、クレジットカード(事業者による)、横浜市福祉タクシー利用券などで支払います。領収書を必ず受け取りましょう。確定申告(医療費控除)の際に通院交通費として申告できる場合があります。障害者手帳による10%割引と福祉タクシー利用券の併用も可能ですので、乗車前に確認しておきましょう。

栄区の医療・福祉環境

横浜栄共済病院が地域医療を一手に担う構造

栄区は人口約12万人と横浜市18区の中で最少でありながら、高齢化率は最高(31.4%・2024年)という特殊な状況にある区です。区内の急性期医療・手術・専門外来はすべて横浜栄共済病院(430床・地域医療支援病院・年間救急車約1万台)が一手に担う構造となっています。同病院は「4疾病(がん・脳卒中・心筋梗塞・糖尿病)および1事業(救急医療)において診療が地域で完結することを目指す」とのコンセプトを掲げており、栄区の地域完結型医療の中核を担っています。健康寿命(高齢者平均自立期間)は横浜市18区の中でトップクラスであり、高い高齢化率の中でも区民の自立した生活が長く維持されていることが数字に表れています。

急速な少子高齢化と2070年の人口半減見通し

栄区の2020年時点での人口は12万192人です。その後は毎年減少を続け、2038年に10万人を割り込み、2069年に5万9,863人と現状比ほぼ半減、2070年には5万8,659人(現状比約48.8%)と市内18区で最少人口となる見込みです。2070年時点で65歳以上の高齢者が人口の約半数を占めると予測されています。この急速な少子高齢化・人口減少は介護タクシーを含む移動支援サービスの需要が今後さらに拡大することを意味しており、区内の事業者確保・サービス維持が喫緊の課題となっています。

豊かな自然環境と「緑の栄区」のブランド

栄区は横浜市内最大規模の緑地(円海山周辺・面積212ha)の一角に位置し、横浜自然観察の森・5カ所の市民の森(いたち川・小菅ヶ谷北部・小菅ヶ谷・岩崎の森・野七里)・大丸山・天園ハイキングコースなど豊かな自然が区民の誇りです。こうした豊かな自然環境の中で高齢者が元気に過ごし、健康寿命が延びていることが栄区の魅力でもあります。一方で丘陵地形による坂道の多さが移動の障壁となる側面もあり、介護タクシーがその障壁を取り除く重要なサービスとして機能しています。

福祉・介護サービスの体制

栄区では地域包括支援センター(区内複数箇所)・栄区福祉保健センターを中心に、高齢者相談・介護保険申請支援・認知症対応が提供されています。区内には特別養護老人ホーム・デイサービス・グループホーム・居宅介護支援事業所が整備されており、在宅介護を支えるサービス基盤は区の規模に対して充実しています。バス路線が限られる区内各地の高齢者が孤立しないよう、地域包括ケアシステムの充実・コミュニティバスの拡充・移動支援サービスの整備が継続的な課題となっています。横浜市福祉タクシー利用券(年間84枚・1枚500円)の申請・交付は栄区福祉保健センター(栄区桂町303-19)で行えます。

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