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沖縄県の介護タクシー事情

沖縄県は九州の南西に位置し、沖縄本島とその周辺の離島群(宮古島・石垣島・久米島・与那国島・伊平屋島・伊是名島・粟国島・渡名喜島・座間味島・渡嘉敷島・多良間島・波照間島など)からなります。2025年現在の高齢化率は約24%(全国最低水準)で、比較的若い県ですが、高齢者人口は増加傾向にあります。

沖縄県の介護タクシーには、他都道府県と異なる重要な特徴が複数あります。最大の課題はタクシー乗務員の深刻な不足です。沖縄県内のタクシー乗務員数は2009年の約1万人をピークに減少が続き、2021年には約5,200人と半減しました。特に夕方・週末・観光シーズン(GW・夏・正月)は那覇市内でもタクシーがつかまらない状況が常態化しています。

また運賃の二地区制も特徴です。沖縄本島地区(令和5年10月25日改定・7年ぶり)と離島地区(令和5年8月14日改定・7年ぶり)では異なる運賃体系が適用されます。さらに沖縄道(沖縄自動車道)の有料通行料が沖縄本島縦断移動時に加算される場合があります。

⚠️ 沖縄のタクシー不足について知っておいてください

沖縄県内では深刻なタクシー乗務員不足が続いており、特に夕方(17時以降)・週末・大型連休・夏休みはタクシー配車アプリでも「配車不可」となる場合があります。

介護タクシーを確実に利用するためには、前日または数日前の事前予約が必須です。当日の電話では断られる場合があります。複数の事業者に問い合わせ、連絡先を控えておくことをおすすめします。

介護タクシーの料金構造について

介護タクシーの料金は、通常のタクシーと同じメーター運賃(距離・時間制)に、介助料・機材使用料・迎車料などが上乗せされる仕組みです。このページで掲載する「料金」は一般社団法人沖縄県ハイヤー・タクシー協会が公表する認可運賃(令和5年改定)を指します。

沖縄県のタクシーメーター運賃(最新・地区別)

本島沖縄本島地区(令和5年10月25日改定・7年ぶり)

那覇市・沖縄市・うるま市・浦添市・宜野湾市・糸満市・豊見城市・南城市・名護市・国頭村・大宜味村などの本島全域に適用される運賃です。改定前の普通車初乗り560円から600円に(40円引き上げ)、加算運賃も365mごとに70円から400mごとに100円に変更されました。

車種区分初乗り運賃加算運賃時間距離併用(時速10km以下)待料金
普通車(介護タクシーで最多)1.75kmまで 600円400mごとに 100円2分25秒ごとに100円2分25秒ごとに100円
大型車(大型ワゴン等)1.75kmまで 650円291mごとに 100円1分45秒ごとに100円1分45秒ごとに100円
特定大型車(リフト付き大型等)1.75kmまで 750円284mごとに 100円1分45秒ごとに100円1分45秒ごとに100円

離島離島地区(令和5年8月14日改定・7年ぶり)

宮古島市・石垣市(八重山)・久米島町・南大東村・北大東村・与那国町・伊平屋村・伊是名村・多良間村・波照間(竹富町)などの離島地区に適用されます。初乗り距離が本島より短い(1.136km)代わりに料金も低め(500円)で、加算距離も463mと粗くなっています。

車種区分初乗り運賃加算運賃時間距離併用(時速10km以下)待料金
普通車1.136kmまで 500円463mごとに 100円2分50秒ごとに100円2分50秒ごとに100円
大型車1.136kmまで 600円303mごとに 100円1分50秒ごとに100円1分50秒ごとに100円
特定大型車1.136kmまで 640円266mごとに 100円1分40秒ごとに100円1分40秒ごとに100円
💡 本島と離島の運賃比較:どちらが安い?

初乗り運賃は離島(500円)が本島(600円)より100円安いですが、初乗り距離も短い(1.136km vs 1.75km)ため単純比較はできません。4km走行を例にすると、本島:600円+100円×6回(2,250m÷400m≒6)=1,200円、離島:500円+100円×6回(2,864m÷463m≒6)=1,100円(概算)と離島がやや安い計算です。ただし、石垣市・宮古島市では介護専用の特殊車両が少なく、通常タクシーへの相乗り対応となる場合があります。

割引・割増制度(全地区共通)

種別条件
深夜早朝割増2割増22時〜翌5時(全国共通)
身体障がい者割引1割引身体障害者手帳を乗車時に提示
知的障がい者割引1割引療育手帳を乗車時に提示
精神障がい者割引1割引精神障害者保健福祉手帳を乗車時に提示
沖縄県には遠距離割引が設定されていない

九州各県には「メーター表示額〇〇円超の部分に1割引」という遠距離割引制度がありますが、沖縄県ハイヤー・タクシー協会の公表運賃には遠距離割引の規定がありません。那覇から名護市・本部町・今帰仁村など北部への長距離移動(片道50〜70km)では沖縄自動車道の通行料(実費)が別途かかります。

時間制運賃(30分単位・本島地区)

車種30分ごとの料金
普通車2,250円
大型車3,100円
特定大型車3,300円

介護タクシーの追加料金と料金計算例

項目料金目安備考
迎車料・予約料0〜500円程度事業者により異なる(宮古島・石垣島は無料が多い)
基本介助料(自費)1,000〜2,200円程度介護保険適用時は1割〜3割負担
車椅子使用料300〜2,000円程度リクライニング車椅子は高め
ストレッチャー使用料3,000〜5,000円程度特殊介助料含む場合あり
沖縄自動車道通行料実費(区間による)那覇IC〜許田IC(全線)約1,200円前後
深夜早朝割増メーター運賃の2割増22時〜翌5時・全国共通

料金計算例(沖縄本島・普通車)

ケース1:車椅子で那覇市内の病院まで片道4km(自費)

ケース2:車椅子で病院まで片道4km(介護保険適用・本島)

ケース3:特定大型車(リフト付き)で転院・片道12km(自費・本島)

ケース4:那覇市から名護市の病院まで片道70km(自費・沖縄道経由)

ケース5:宮古島内で車椅子の通院・片道4km(自費・離島地区)

各市町村の福祉タクシー助成制度

沖縄県では、タクシー乗車時の1割引(身体・知的・精神障害者手帳提示)に加え、各市町村が独自の福祉タクシー助成制度を実施しています。那覇市をはじめ、沖縄市・うるま市・浦添市・宜野湾市・名護市・糸満市・豊見城市・南城市・恩納村・読谷村・北谷町などの各市町村が、障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方(在宅の重度障がい者)を対象に、タクシー利用券(500円券等)を年間交付しています。

那覇市の場合、障がい福祉課(電話:098-862-3275)が窓口となっており、タクシー乗車時の1割引制度の詳細についても沖縄県ハイヤー・タクシー協会(098-855-1344)に問い合わせることができます。各市町村の福祉タクシー利用券の交付内容(金額・枚数・対象者・申請方法)は自治体ごとに異なりますので、お住まいの市区町村の障がい福祉担当窓口またはケアマネジャーに必ずご確認ください。

💡 沖縄県ハイヤー・タクシー協会の共通クーポン券も活用できます

沖縄県ハイヤー・タクシー協会(那覇市泉崎2丁目103-4)では、現金で購入できる共通クーポン券を販売しています。500円券(1枚500円)と1万円券(500円×15枚・200円×5枚・100円×15枚のセット)があり、協会会員の法人・個人タクシー(本島・離島の協力車を含む)で使用できます。購入は協会窓口(平日のみ)で現金払いのみ対応。介護タクシー事業者も協会会員であれば使用可能ですので、事前にご確認ください。

沖縄県内の地域別介護タクシー環境

那覇市・浦添市・豊見城市(南部都市圏)

沖縄市・うるま市・宜野湾市・北谷町(中部)

名護市・本部町・今帰仁村・恩納村(北部・やんばる)

宮古島市(宮古圏・離島地区)

石垣市(八重山・離島地区)

久米島・渡嘉敷島・座間味島・大東島(その他離島)

沖縄のタクシー不足問題と介護タクシーへの影響

沖縄県のタクシー乗務員不足は全国でも有数の深刻さです。乗務員数は2009年をピークに半減し、特に新型コロナウイルスの影響で多くのドライバーが離職しました。観光客数はコロナ前の水準まで回復し増加しているにもかかわらず、タクシー供給は追いついていません。

⚠️ 当日呼んでもつかまらないケースが多発しています

那覇市内でも夕方・週末・観光シーズンは当日の電話予約が断られるケースが頻発しています。定期的な通院(週複数回の透析・デイサービス送迎など)で介護タクシーを利用する方は、複数の事業者と月単位または週単位での定期契約を検討してください。また「DiDi」などのタクシー配車アプリと組み合わせることで、配車成功率が上がる場合があります。

この状況に対する実践的な対処法をまとめます。

よくある質問

Q. 沖縄本島の介護タクシーの料金相場はいくらですか?

沖縄本島地区(令和5年10月改定)の普通車は初乗り1.75kmまで600円・以降400mごとに100円加算です。これに介助料(1,000〜2,200円程度)・車椅子使用料(300〜2,000円程度)が加算されます。那覇市内4km程度の通院では合計3,000〜4,000円程度が目安です。

Q. 宮古島・石垣島の料金は本島と違いますか?

はい、異なります。離島地区(令和5年8月改定)の普通車は初乗り1.136kmまで500円・以降463mごとに100円加算です。短距離では本島より若干安い場合があります。ただし宮古島・石垣島では介護専用車両が非常に少なく、通常タクシーが対応することも多いため、事前に事業者に車両の確認が必要です。

Q. 沖縄でタクシーがつかまらない場合どうすれば良いですか?

DiDiなどのタクシー配車アプリを使う、複数の事業者に電話する、前日・数日前の事前予約をする、介護保険の通院等乗降介助サービスを使う、などが有効です。定期通院の方は事業者と定期契約を結ぶことをおすすめします。

Q. 那覇市・沖縄市で障がい者向けの福祉タクシー助成はありますか?

はい、各市町村で独自の助成制度があります。タクシー乗車時の1割引(手帳提示)は全県共通です。詳細はお住まいの市区町村の障がい福祉担当窓口(那覇市:098-862-3275)またはケアマネジャーにご確認ください。

Q. 沖縄北部(やんばる・名護市)から那覇の病院に通院できますか?

可能ですが、片道70〜90kmの長距離移動となり、沖縄自動車道の通行料を含めると往復で4万〜5万円程度かかる場合があります。医療ソーシャルワーカー(MSW)や地域包括支援センターに相談し、名護市・北部の地域病院(県立北部病院・北部地区医師会病院)や病院の患者移送支援の活用も検討してください。

沖縄県で介護タクシーを利用する際の注意点

1. タクシー不足に備えて必ず事前予約をする(当日予約は困難)

沖縄県内はタクシー乗務員不足が深刻で、特に夕方・週末・観光シーズンは那覇市内でも当日の配車を断られることがあります。定期通院・デイサービス送迎などには週次・月次の定期予約を行い、緊急時のためにも複数の事業者の連絡先を確保してください。

2. 本島と離島(宮古島・石垣島など)で運賃体系が異なる

沖縄本島(令和5年10月25日改定)と離島地区(令和5年8月14日改定)では初乗り・加算運賃が異なります。宮古島・石垣島での利用時は離島地区の運賃表を参照してください。

3. 宮古島・石垣島では介護専用車両の確認を必ず行う

宮古島・石垣島の介護専用車両(電動リフト付きワゴン・ストレッチャー対応)は非常に少ないです。事前に「車椅子のまま乗れる車両がありますか」「ストレッチャーに対応していますか」と確認してから予約してください。予約制(電話が基本)で、当日の配車は困難な場合があります。

4. 沖縄自動車道の通行料は別途かかる

那覇市から名護市・北部方面への移動で沖縄自動車道を利用する場合、高速料金(実費)が別途請求されます。那覇IC〜許田IC(全線)の普通車料金は約1,200円(変動制)です。長距離通院の費用見積もり時は沖縄道の通行料を考慮してください。

5. 離島(久米島・与那国・大東島など小離島)では事前確認が必須

渡嘉敷島・座間味島・伊平屋島・伊是名島・粟国島・波照間島などでは介護タクシー事業者がほぼ存在しません。これらの離島居住の方は村・町の役場・社会福祉協議会の移送支援サービスを事前に確認してください。

6. タクシー配車アプリ(DiDi)は那覇エリアで有効

DiDiは那覇市を中心とした本島南部エリアでタクシー配車サービスを展開しています。電話よりも配車成功率が高い場合があります。ただし名護市以北の北部・離島エリアではアプリによる配車サービスが対応していない場合があります。

7. 介護保険の通院等乗降介助を積極的に活用する

要支援・要介護の認定を受けている方は、介護保険の「通院等乗降介助」サービスを使うことで自己負担を抑えながら安定した移送を確保できます。訪問介護事業所(ホームヘルパー)が対応します。タクシー不足が深刻な沖縄では、この制度の活用が特に重要です。ケアマネジャーに相談してください。

沖縄県の主要都市・地域情報

沖縄県内の主要都市については、より詳しい情報を各市町村ページでご確認ください。

南城市・糸満市・豊見城市・読谷村・恩納村・北谷町・北中城村・中城村・西原町・与那原町・南風原町・八重瀬町・久米島町・与那国町・波照間・多良間村・竹富町なども詳細情報を掲載しています。各市区町村の福祉担当課またはケアマネジャーにご相談ください。