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大分県の介護タクシー事情

大分県は九州の東部に位置し、「おんせん県おおいた」のキャッチフレーズで知られる全国有数の温泉地県です。2025年現在の高齢化率は約34%で全国でも上位に位置し、高齢者人口は約40万人です。大分市(県庁所在地)を中心に、別府市・中津市・日田市・佐伯市・臼杵市・津久見市・竹田市・豊後高田市・杵築市・宇佐市・由布市・国東市などに人口が分散しています。

大分県の介護タクシーには温泉観光地特有の事情があります。世界有数の温泉地・別府市は年間を通じて観光客が多く、大型連休や紅葉シーズン(10〜11月)には道路が激しく混雑します。湯布院(由布市)も秋は特に渋滞が顕著です。一方で、温泉療法やリハビリへの移送需要が高いことも大分県の特徴で、介護タクシーを定期的に利用している方が全国平均より多い傾向にあります。

国東半島(姫島村を含む)・竹田市・豊後大野市・日田市山間部などでは介護タクシー事業者が少ない地域もあります。大分市は県内で最も事業者が充実しており、多様な車種・介助サービスに対応できる事業者が揃っています。

介護タクシーの料金構造について

介護タクシーの料金は、通常のタクシーと同じメーター運賃(距離・時間制)に、介助料・機材使用料・迎車料などが上乗せされる仕組みです。このページで掲載する「料金」は大分県タクシー協会が公表する認可上限運賃(令和5年7月12日改定・大分一円地区)です。

大分県のタクシーメーター運賃(令和5年7月12日改定・大分一円地区)

大分県タクシー協会の公式情報によると、令和5年(2023年)7月12日に県内全域(大分一円地区)のタクシー運賃が改定されています。

車種別基本運賃

車種区分 初乗り運賃 加算運賃 待合料金
普通車(介護タクシーで最多) 1.0kmまで 550円 160mごとに 50円 1分0秒ごとに50円
大型車(大型ワゴン等) 1.0kmまで 580円 107mごとに 50円 40秒ごとに50円
特定大型車(リフト付き大型等) 1.0kmまで 630円 102mごとに 50円 40秒ごとに50円
大分県の運賃:初乗りは安いが大型車は加算が速い

大分県の普通車初乗り(1.0km・550円)は九州他県(700〜750円)と比べてかなり安い水準です。ただし加算距離が160mごとに50円と細かいため長距離では差が縮まります。特定大型車(リフト付き大型ワゴン)は加算距離が102mととても短く、長距離では普通車より大幅に高くなります。車椅子の必要度が低い場合は普通車を選ぶと費用を抑えられます。

時間制・時間距離併用運賃

運賃種別 普通車 大型車 特定大型車
時間制運賃(30分単位・前契約制) 30分ごとに 2,660円 30分ごとに 3,520円 30分ごとに 3,630円
時間距離併用(時速10km以下時) 1分0秒ごとに 50円 40秒ごとに 50円 40秒ごとに 50円

割引・割増制度

割引・割増の種類 率 条件
身体障がい者割引 1割引 身体障害者手帳を乗車時に提示
知的障がい者割引 1割引 療育手帳を乗車時に提示
精神障がい者割引 1割引 精神障害者保健福祉手帳を乗車時に提示
運転免許返納割引 1割引 運転経歴証明書を乗車時に提示
遠距離割引(普通車) 10,000円超の部分に1割引 自動適用
遠距離割引(大型・特定大型) 15,000円超の部分に1割引 自動適用
深夜早朝割増 2割増 22時〜翌5時・全国共通
迎車料金の変更について(令和6年11月〜)

令和6年(2024年)11月以降、大分県内のタクシー会社74社中34社が迎車料金を一律300円に変更しています。従来は「2km未満の迎車は無料・2km超は2km地点から起算」でしたが、この変更により近距離の予約でも300円が追加されます。どちらの制度を採用しているかは事業者によって異なりますので、予約時に確認してください。

介護タクシーの追加料金と料金計算例

項目 料金目安 備考
迎車料・予約料 0〜300円(一律300円の事業者も増加中) 令和6年〜一部事業者で変更
基本介助料(自費) 1,000〜2,200円程度 介護保険適用時は1割〜3割負担
車椅子使用料 300〜2,000円程度 リクライニング車椅子は高め
ストレッチャー使用料 3,000〜5,000円程度 特殊介助料含む場合あり
深夜早朝割増 メーター運賃の2割増 22時〜翌5時・全国共通

料金計算例

ケース1:車椅子で大分市内の病院まで片道4km・普通車(自費)

ケース2:車椅子で病院まで片道4km・普通車(介護保険適用)

ケース3:特定大型車(リフト付き)で病院転院・片道10km(自費)

ケース4:大分市から別府市の病院まで片道15km・普通車(自費)

大分市の障がい者タクシー利用券(令和6年度・見直し後)

大分市では重度心身障がい者(児)に対して、3種類のタクシー利用券から1冊を選んで交付する制度があります。令和6年度はタクシー運賃改定に伴い枚数・上限額が見直されました。この3段階の制度は九州の中でも極めて充実した助成内容です。

普通タクシー利用券

合計17,000円相当

400円券 30枚 + 100円券 35枚(見直し後)

利用制限額:1回1,000円まで
対象:視覚障がい1・2級、療育手帳A1・A2、精神手帳1級なども含む幅広い対象者向け

福祉タクシー利用券

合計80,000円相当

400円券 100枚 + 200円券 50枚 + 1,000円券 30枚

利用制限額:1回5,000円まで(見直し後)
条件:車椅子常用+肢体不自由1・2級(上肢のみを除く)または内部障がい1級

リフト付き福祉タクシー利用券

合計125,000円相当

500円券 150枚 + 1,000円券 50枚

利用制限額:1回7,000円まで(見直し後)
リフト付き介護タクシー(特定大型車)のみ使用可

対象者・申請方法(令和7年度)

項目 内容
対象者 大分市在住で下記に該当する方。①身体障害者手帳:視覚障がい1・2級、肢体不自由1・2級(上肢のみを除く)、内部障がい1級 ②療育手帳A1・A2 ③精神障害者保健福祉手帳1級(写真貼付のものに限る)
併用不可の制度 自動車税・軽自動車税の減免、有料道路通行料金の割引との同時受給は不可
申請窓口 障害福祉課(本庁舎1階・午後6時まで延長あり)・各支所・東部/西部保健福祉センター・各連絡所(今市を除く)
必要書類 対象の手帳(コピー不可)・障がい者タクシー利用券交付申請書
お問い合わせ 大分市障害福祉課 電話:097-537-5786
自動車税の減免・有料道路割引との併用不可

障がい者タクシー利用券は、自動車税(種別割)の減免または有料道路通行料金の割引と同時に受けることはできません。これらの制度を受けている方がタクシー利用券を申請する場合は、事前に当該制度を取り下げる手続きが必要です。詳細は障害福祉課にご相談ください。

大分市・高齢者免許返納支援(70歳以上)

大分市では70歳以上の方が運転免許を自主返納した場合に、タクシーチケット1万円分(500円券×20枚)を交付する制度があります。

別府市・各市町村の助成制度

別府市では身体障害者手帳の下肢機能障害・体幹機能障害または移動機能障害の2級以上の方(車椅子使用者等)を対象に「重度身体障がい者タクシー利用券」を交付しています。LINEによる電子申請も対応。詳細は別府市障がい福祉課(0977-21-1111)にお問い合わせください。

中津市・日田市・佐伯市・臼杵市・津久見市・杵築市・宇佐市・豊後大野市・由布市・国東市・豊後高田市・竹田市なども独自の助成制度を設けています。各市区町村の福祉担当窓口またはケアマネジャーにご確認ください。

大分県内の地域別介護タクシー環境

大分市(県庁所在地)

別府市(温泉観光地・世界有数の温泉地)

由布市(湯布院)

中津市・宇佐市(北部地域)

日田市・玖珠町・九重町(西部山間地域)

国東半島・姫島(東部沿岸・半島地域)

佐伯市・臼杵市・津久見市・竹田市(南部地域)

よくある質問

Q. 大分県の介護タクシーの料金相場はいくらですか?

大分一円地区(令和5年7月12日改定)の普通車は、初乗り1.0kmまで550円・以降160mごとに50円加算です。大型車は1.0kmまで580円・107mごとに50円、特定大型車(リフト付き大型)は1.0kmまで630円・102mごとに50円です。これに介助料(1,000〜2,200円程度)・車椅子使用料(300〜2,000円程度)が加算されます。

Q. 大分市で障がい者タクシー利用券は使えますか?

はい、大分市では3種類の利用券(普通タクシー用・福祉タクシー用・リフト付き福祉タクシー用)から1冊を交付しています。令和6年度の見直し後の最大額は普通17,000円相当・福祉80,000円相当・リフト付き125,000円相当です。対象者は重度心身障がい者(児)で、自動車税等の減免を受けていないことが条件です。

Q. 別府市で重度身体障がい者タクシー利用券は使えますか?

はい、別府市では下肢機能障害・体幹機能障害または移動機能障害の身体障害者手帳2級以上の方(車椅子使用者等)を対象にタクシー利用券を交付しています。LINE電子申請にも対応しています。詳細は別府市障がい福祉課(0977-21-1111)にご確認ください。

Q. 大分県で運転免許返納後の割引はありますか?

はい、運転経歴証明書を提示することで1割引の「運転免許返納割引」があります。また大分市では70歳以上の方が免許を自主返納した際にタクシーチケット1万円分(500円券×20枚)を交付する制度もあります。

Q. 別府・湯布院の観光シーズンに通院で介護タクシーを利用できますか?

はい、利用できます。ただし秋の紅葉シーズン(10〜11月)・GW・お盆は深刻な渋滞が発生します。通院は通常の2倍程度の所要時間を見込み、早朝か渋滞の少ない時間帯に設定することを推奨します。予約も2週間前を目安に行ってください。

大分県で介護タクシーを利用する際の注意点

1. 大分市の3種類タクシー利用券を最大限活用する

大分市の助成制度は九州の中でも特に充実しており、リフト付き福祉タクシー利用券(125,000円相当)は全国的にも高水準です。ただし車椅子常用者かどうか・障害の部位・等級によって受け取れる利用券の種類が変わります。申請前に障害福祉課(097-537-5786)に確認することを推奨します。

2. 大型・特定大型車は加算が速い──車両選びで費用を最適化する

大分県の特定大型車(大型リフト付きワゴン)は加算距離102mとかなり短く、10km走行で普通車より約1,500〜2,000円高くなります。わずかでも自力で乗降できる方は普通車の介護タクシーを選ぶことで年間の総費用を大幅に節減できます。ケアマネジャーや事業者と相談して最適な車両を選んでください。

3. 迎車料金が一律300円に変わりつつあることを確認する

令和6年11月以降、県内多数の事業者が迎車料金を一律300円に変更しています。以前は2km未満の迎車は無料だったため、近距離利用者には300円の増額となります。利用前に事業者に迎車料金の確認を取ってください。

4. 別府・湯布院の観光渋滞は通院に大きな影響を与える

別府市・由布市は年間を通じて観光客が多く、特に秋の紅葉シーズンは深刻な渋滞が発生します。週3回の透析通院が必要な方は、混雑シーズンの時間帯を早朝に設定するか、事業者と相談して渋滞を考慮した出発時刻を設定してください。

5. 国東半島・姫島・竹田市などの辺地は早めの事業者確保を

国東半島先端部・姫島村・竹田市・豊後大野市の山間集落などでは介護タクシー事業者がかなり少ない状況です。定期通院が必要な方は早めに地域包括支援センターや社会福祉協議会に相談してください。

6. 遠距離割引の活用(10,000円超で1割引)

大分市から別府・中津・日田などの遠距離移動や、長時間の通院送迎で普通車のメーター表示が10,000円を超えた場合は、超過分に1割引が自動適用されます(特定大型車は15,000円超)。長距離の転院・退院送迎では事前に見積もりを取り、遠距離割引の適用の有無を確認してください。

7. 温泉施設への移送と介護保険の組み合わせを確認する

大分県は温泉療法・温泉リハビリに通う方が多い県です。介護保険の通院等乗降介助が適用できれば自己負担を抑えられます。温泉施設・温泉病院・温泉リハビリ施設への定期移送が介護保険の対象になるかどうか、ケアマネジャーに確認してみてください。

大分県の主要都市・地域情報

大分県内の主要都市については、より詳しい情報を各市町村ページでご確認ください。

杵築市・豊後高田市・竹田市・豊後大野市・九重町・玖珠町・姫島村などについても介護タクシー事業者が対応しています。各市区町村の福祉担当課またはケアマネジャーにご相談ください。